目次
1) 接続先の Windows デバイスでリモートデスクトップへのアクセスを有効にする
2) Windows デバイスに remote.it をインストールする
3) remote.it へ Windows デバイスを登録する
4-4) remote.it Web ポータルからリモート接続する
a. Windows で remote.it Web ポータルからリモート接続する
b. macOS で remote.it Web ポータルからリモート接続する
はじめに
ここでは、リモートデスクトップ(RDP)を使用してWindowsデバイスへリモートアクセスを行うためのセットアップ方法について説明します。
前提条件
- remote.it アカウント
remote.it のウェブサイトで remote.it アカウントを作成します。 - リモートデスクトップ(RDP)アクセスをサポートする Windows コンピュータ
このガイドで紹介する方法は、ターゲットの Windows コンピュータが外部からのリモートデスクトップ(RDP)アクセスをサポートしている場合にのみ使用できます。例えば Windows 10 Pro や Enterprise などのエディションが対象です。接続先となる Windows デバイスが RDP をサポートしていない場合は、VNCなどの別のリモート接続ソフトウェアを使用する必要があります。
1) 接続先のWindowsデバイスで リモートデスクトップへのアクセスを有効にする
Windowsデバイスにリモート接続するには、まずそのデバイスでRDPでのリモートアクセスを有効にする必要があります。
コントロールパネルを開きます。
「システムとセキュリティ」をクリックします。
「システム」の「リモートアクセスの許可」をクリックします。
「システムのプロパティ」ダイアログが表示されます。
「リモート」タブの中にある「リモートデスクトップ」の下の「このコンピュータへのリモート接続を許可する」を選択して、「OK」ボタンをクリックします。
このダイアログは、コンピュータを使用していない間はスリープ状態になるように設定されている場合に表示されます。リモート接続するためにはコンピュータが常に起動している必要があります。この設定を変更するために、「電源オプション」のリンクをクリックします。
以下のような「電源プランの選択またはカスタマイズ」ダイアログが表示されます。
「バランス」の横にある「プラン設定の変更」をクリックします。
「コンピュータをスリープ状態にする」のドロップダウンメニューから「通用しない」を選択して、「変更の保存」をクリックします。
このダイアログに戻ったら、「OK」ボタンをクリックします。
以下の「ネットワーク レベル認証でリモートデスクトップを実行しているコンピューターからのみ接続を許可する(推奨)」のチェックボックスにチェックが入っていることを確認し、「OK」ボタンをクリックします。以上でRDP接続の設定は完了です。
以上でRDP接続の設定は完了です。
なお、remote.it をインストールする前に、あらかじめローカルネットワーク上で別のデバイスから接続できることを確認し、RDPが正しく機能しているかどうか確認することをお勧めします。
2) Windows デバイスに remote.it をインストールする
remote.itのダウンロードページを開きます。
「remote.it for Mac, Windows」カテゴリーから「Download for Windows」のボタンをクリックしてダウンロードします。(MD5を使ってダウンロードしたファイルが正しいことを確認できます。)
ダウンロードしたインストーラーを実行し、remote.it をインストールしてください。
3) remote.it へ Windows デバイスを登録する
この手順は、ビデオでも紹介しています。併せてご参考ください。
※iPadとWebポータルからの接続方法を紹介するビデオは後日追加予定です。
Windows から接続する場合(日本語字幕あり):
macOS から接続する場合(日本語字幕あり):
接続先の Windows デバイスで、インストールした remote.it デスクトップアプリを実行します。
remote.it アカウントにサインインします。
※ここでサインインした remote.it アカウントにこのデバイスが登録されます。
「Settings」タブを開き、「Set up remote access」メニューをクリックします。
以下のような画面が表示されます。
デフォルトでは、remote.it アカウント上に登録されるデバイス名として Windows のコンピューター名が Name のフィールドに表示されます。変更したい場合は、任意の名前を入力してください。
「Services」の下に4つのサービスが表示されます。いくつかの標準サービスはあらかじめチェックされています。
ここでは、「ms-wbt-server」と「remoteit Admin Panel」のサービスを登録します。「ms-wbt-server」は RDP のサービスです。また、「remoteit Admin Panel」を使うことで、後で他のサービスをリモートで追加することが可能です。
「ms-wbt-server」と「remoteit Admin Panel」をチェックしたまま、他のサービスのチェックを外し、青い「REGISTER」ボタンをクリックします。
デバイスの登録処理が完了すると、黒い「デバイス名 registered successfully!」のバナーが表示され、以下のような画面に移ります。
以上で remote.it へのデバイス登録は完了です。
4)登録したデバイスへリモート接続する
様々なデバイスから先ほど登録した Windows デバイスへリモート接続できます!
4-1) Windows デバイスからリモート接続する
別の Windows デバイスで remote.it デスクトップアプリを実行します。
先ほどデバイスを登録した時に使用した remote.it アカウントでサインインしてください。
サインイン後、「Devices」タブのリストに登録したデバイスが表示されます。登録したデバイスをクリックします。
先ほど登録したRDPサービス「ms-wbt-server」が見つかります。サービス名の左にある緑色の「CONNECT」ボタンをクリックします。
接続が成功すると、接続ボタンが青い「DISCONNECT」ボタンに変わります。また、サービス名の下に接続先のアドレス(この手順では「localhost: 33000」)が表示されます。このアドレスを利用してデバイスにリモートデスクトップで接続します。
このローカルホストアドレスを使用すると、接続先の Windows デバイスに直接接続できます。ピアツーピア接続(P2P接続)とも呼ばれます。P2P接続の詳細については、こちらの情報も併せてご確認ください。
接続アドレスをコピーするために、クリップボードのアイコンをクリックします。
次に、RDPクライアントアプリケーション「リモートデスクトップ接続」を開きます。
「コンピューター」のフィールドに先ほどコピーした接続アドレスを貼り付け、「接続」ボタンをクリックします。
接続先 Windows コンピュータのユーザー名とパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。
確認ダイアログが表示されます。「はい」ボタンをクリックします。
接続が完了すると、接続先の Windows デバイスのデスクトップ画面が表示されます。
これで remote.it を使ったリモート接続が完了し、接続先の Windows デバイスをいつもどおり使用することができます。
接続を停止する場合は、RDPクライアントアプリケーションを閉じます。切断を確認するダイアログが表示されますので、「OK」をクリックします。
remote.it デスクトップアプリケーションの画面を開きます。
「Devices」タブの中の、停止したいサービスの横にある青い「DISCONNECT」ボタンをクリックし、remote.it の接続を切断します。
または、「Connections」タブに表示されているサービスの「DISCONNECT」ボタンを使用することもできます。青い「DISCONNECT」ボタンが緑の「CONNECT」ボタンに変わったら、remote.it の接続は終了します。
タスクトレイからも同様に操作できます。remote.it ロゴをクリックします。
停止するサービスをマウスオーバーし、「Disconnect」メニューをクリックしてください。
4-2) macOSデバイスからリモート接続する
macOS デバイスからリモート接続を行うために、あらかじめ remote.it と RDP クライアントをインストールする必要があります。
remote.itのダウンロードページを開きます。
「remote.it for Mac, Windows」カテゴリーから「Download for MacOS」のボタンをクリックしてダウンロードします。(MD5を使ってダウンロードしたファイルが正しいことを確認できます。)
ダウンロードしたパッケージを実行し、remote.it をインストールしてください。
RDP クライアントは、ここでは Microsoft 公式の「Microsoft Remote Desktop」を使います。
Mac App Store からダウンロードしてインストールすることができます。
macOS デバイスで remote.it のデスクトップアプリを実行します。
デバイスを登録した時に使用した remote.it アカウントでサインインします。
サインイン後、「Devices」タブのリストに登録したデバイスが表示されます。登録したデバイスをクリックします。
先ほど登録したRDPサービス「ms-wbt-server」が見つかります。サービス名の左にある緑色の「CONNECT」ボタンをクリックします。
接続が成功すると、接続ボタンが青い「DISCONNECT」ボタンに変わります。また、サービス名の下に接続先のアドレス(この手順では「localhost: 33000」)が表示されます。このアドレスを利用してデバイスにリモートデスクトップで接続します。
このローカルホストアドレスを使用すると、接続先の Windows デバイスに直接接続できます。ピアツーピア接続(P2P接続)とも呼ばれます。P2P接続の詳細については、こちらの情報も併せてご確認ください。
接続アドレスをコピーするために、クリップボードのアイコンをクリックします。
次に、RDPクライアントアプリケーション「Microsoft Remote Desktop」を開きます。
「Add PC」(PCの追加)をクリックします。
接続先の情報を入力するダイアログが表示されます。 「PC name」のフィールドにフィールドに先ほどコピーした接続アドレスを貼り付け、「Add」ボタンをクリックします。
追加した接続先が表示されます。先ほど入力したアドレスが表示されていることを確認し、ダブルクリックします。
接続先 Windows コンピュータのユーザー名とパスワードを入力し、「Continue」ボタンをクリックします。
証明書に関する設定を特にしていない場合、自己署名証明書に関する警告を表示します。これは remote.it が RDP の要求する接続動作を仲介するために予期された動作です。
(Windows コンピューターに頻繁にリモート接続する予定で、このポップアップを削除したい場合は、こちらの情報をご参考ください。)
「Continue」ボタンをクリックします。
接続が完了すると、接続先の Windows デバイスのデスクトップ画面が表示されます。
これで remote.it を使ったリモート接続が完了し、接続先の Windows デバイスをいつもどおり使用することができます。
接続を停止する場合は、RDPクライアントアプリケーションを閉じます。
remote.it デスクトップアプリケーションの画面を開きます。
「Devices」タブの中の、停止したいサービスの横にある青い「DISCONNECT」ボタンをクリックし、remote.it の接続を切断します。
または、「Connections」タブに表示されているサービスの「DISCONNECT」ボタンを使用することもできます。青い「DISCONNECT」ボタンが緑の「CONNECT」ボタンに変わったら、remote.it の接続は終了します。
タスクトレイからも同様に操作できます。remote.it ロゴをクリックして停止するサービスをマウスオーバーし、「Disconnect」メニューをクリックしてください。
4-3) iPad からリモート接続する
iPad からリモート接続を行うために、あらかじめ remote.it と RDP クライアントをインストールする必要があります。
remote.it と RDP クライアントは App Store でダウンロードすることができます。
iPadから remote.it アプリを実行します。
デバイスを登録した時に使用した remote.it アカウントでサインインします。
サインイン後、中央のタブのリストに登録したデバイスが表示されます。登録したデバイスをタップします。
先ほど登録したRDPサービス「ms-wbt-server」が見つかります。サービス名をタップします。
「Connection Handler」をタップして「Remote Desktop Client」を選択し、青い「Connect」ボタンをタップします。
接続が成功すると、接続ボタンがグレーの「Close Connection」ボタンに変わります。
また、以下のような接続先のProxyサーバのアドレスが表示されます。このアドレスを利用してデバイスにリモートデスクトップで接続します。
この Proxy サーバのアドレスを使用すると、接続先の Windows デバイスに remoteit クラウド経由で接続します。Proxy 接続の詳細については、こちらの情報も併せてご確認ください。
RDPクライアントを起動して接続するために、「Remote Desktop Client」の右の矢印アイコンをタップします。
RDP クライアントが自動で実行され、Proxy サーバのアドレスを使って RDP 接続が開始されます。
接続先 Windows コンピュータのユーザー名とパスワードを入力し、「Continue」をタップします。
RDP 接続が完了すると、接続先の Windows デバイスのデスクトップ画面が表示されます。
これで remote.it を使ったリモート接続が完了し、接続先の Windows デバイスをいつもどおり使用することができます。
接続を停止するには、RDPクライアントアプリケーションを閉じます。
続けて remote.it アプリの画面を開き、RDP サービスの画面下の「Close Connection」をタップします。
ボタンが再び青い「Connect」に戻ったら、リモート接続は終了します。
4-4) remote.it Web ポータルからリモート接続する
remote.it の Web サイトにアクセスし、デバイスを登録した時に使用した remote.it アカウントで Web ポータルにサインインしてください。
サインイン後、「Devices」メニューのリストに登録したデバイスが表示されます。登録したデバイスの「Status」列の「CONNECT」をクリックします。
登録したデバイスで利用可能なサービスのリストがドロップダウンメニューが表示されます。RDPサービスの「ms-wbt-server」 をクリックします。
接続が確立されると、以下のようなダイアログで接続先デバイスに接続するための Proxy サーバのアドレスが提供されます。このアドレスを利用してデバイスにリモートデスクトップで接続します。
この Proxy サーバのアドレスを使用すると、接続先の Windows デバイスに remoteit クラウド経由で接続します。Proxy 接続の詳細については、こちらの情報も併せてご確認ください。
以下のアドレス(proxyXX.rt3.io:nnnnn)をコピーします。
Windows 以外のコンピューターには標準で RDP クライアントがインストールされていないため、別途事前に RDP クライアントをインストールする必要があります。
a. Windows で remote.it Web portal からリモート接続する
b. macOS で remote.it Web portal からリモート接続する
なお、ここで取得した Proxy サーバのアドレスは一定時間経過後に使用できなくなります。再度接続する場合は、Webポータルで再度アドレスを取得してください。
a. Windows で remote.it Web ポータルからリモート接続する
RDPクライアントアプリケーション「リモートデスクトップ接続」を開きます。
「コンピューター」のフィールドに先ほどコピーした接続アドレスを貼り付け、「接続」ボタンをクリックします。
接続先 Windows コンピュータのユーザー名とパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。
確認ダイアログが表示されます。「はい」ボタンをクリックします。
接続が完了すると、接続先の Windows デバイスのデスクトップ画面が表示されます。
これで remote.it を使ったリモート接続が完了し、接続先の Windows デバイスをいつもどおり使用することができます。
接続を停止する場合は、RDPクライアントアプリケーションを閉じます。切断を確認するダイアログが表示されますので、「OK」をクリックします。
b. macOS で remote.it Web ポータルからリモート接続する
RDPクライアントを実行します。このガイドでは Microsoft 公式の「Microsoft Remote Desktop」を使用します。
「Add PC」ボタンをクリックします
接続先の情報を入力するダイアログが表示されます。 「PC name」のフィールドにフィールドに先ほどコピーした接続アドレスを貼り付け、「Add」ボタンをクリックします。
追加した接続先のボックスが表示されます。先ほど入力したアドレスが表示されていることを確認し、ダブルクリックします。
接続先 Windows コンピュータのユーザー名とパスワードを入力し、「Continue」ボタンをクリックします。
証明書に関する設定を特にしていない場合、自己署名証明書に関する警告を表示します。これは remote.it が RDP の要求する接続動作を仲介するために予期された動作です。
(Windows コンピューターに頻繁にリモート接続する予定で、このポップアップを削除したい場合は、こちらの情報をご参考ください。)
「Continue」ボタンをクリックします。
接続が完了すると、接続先の Windows デバイスのデスクトップ画面が表示されます。
これで remote.it を使ったリモート接続が完了し、接続先の Windows デバイスをいつもどおり使用することができます。
接続を停止する場合は、RDPクライアントアプリケーションを閉じます。